跳流-魚道ブロック-(魚道工)

当社独自の擬岩技術「テクロック工法」を応用しているため肌理が岩そのものであり、河川の治水・利水・環境機能を損なうことなく周辺環境との調和・高耐久性に優れ、施工性向上と低コスト化を実現した革新的な魚道ブロックです。
現在の魚道には、水生生物の移動に障害となる横断構造物や既設魚道の環境を良好に改善することが望まれています。魚道ブロック『跳流 (はねる) 』は、既設構造物を改変することなく後付アンカーで固定し多様な流況をつくることで、魚介類の自由な昇降がいつでも可能にできる魚道ブロックです。

特長

  • かんたん施工
    既設構造物を改変することなく、水叩き部に適宜ブロックを配置しアンカーで固定しカラーモルタルで目地部を止水するだけで階段状にプールタイプの魚道をつくれるため特殊な技術を必要とせず、短期間で施工することができます。
  • 自由な組合せ
    ブロックはコーナー用 (1/4円形) と直線用の2タイプが用意され、経済的に優れた扇型魚道、堰堤落差にかかわらず設置できるはしご型及びU字はしご型、河川全幅のほか、より多様性を重視した魚道形式を複合的に組み合わせた鱗状階段式魚道等、現場に応じて自由に設計できます。
    • 鱗状階段式魚道は、既設落差工に縦横断方向にプールを設けスイッチバックさせることにより魚道内の遊泳延長を長く確保することで多様な遡上ルートを設定することができます。
    • U字はしご型魚道は、多様な流速場を確保することで河道流量によらず魚介類の自由な昇降がいつでも可能にすることができます。
  • 自然の岩肌
    岩表面の溝や凹凸をうまく利用して甲殻類が昇降し、水生生物が巣や隠れ場を形成し、さまざまな魚介類が生息場所として行き交います。表面には水草や藻が付きやすく、けい藻にはアユの喰みあとが確認されています。
  • “瀬と淵をつなぐ”早瀬のような流れ
    越流部に剥離する場所残すことにより落下部には泡が立ち魚の隠れ場所をつくり、さまざまな生物が自由に移動できるようになるだけでなく、多様な生物が棲むことができる環境をつくることができます。

施工例

鱗状階段式魚道
(半扇型変形スイッチバック)

U字はしご型魚道
(はしご変形)

全段面魚道

半扇型魚道

遡上例

カラフトマス、オショロコマ
北海道オチカバケ川跳流魚道内

モクズガニ
山形県温海川跳流魚道内