サンドコンパクション船「第31不動号」をリフレッシュ
サンドコンパクション船「第31不動号」をリフレッシュ― ぱいおにあ第30フドウ丸に引き続き2船目 ―
株式会社不動テトラ(社長 奥田眞也(おくだしんや))とソイルテクニカ(社長 西川(にしかわ)晋司(しんじ))は、1991年に建造したサンドコンパクション船「第31不動号」のリフレッシュを完了し、関係者で航行と施工の安全を祈願する安全祈願式典を執り行いました。「ぱいおにあ第30フドウ丸(2018年リフレッシュ)」に引き続き、2船目のサンドコンパクション船のリフレッシュとなります。
今回のリフレッシュでは、老朽化機材を一新したほか、ネットワークを利用した操船の自動制御(ネットワーク型RTK-GPS測位システム)や位置情報の管理(作業船位置・回航情報システム)など、施工設備の機能を向上、また、船員・作業員の居住環境改善のため設備を更新しました。より環境や安全に配慮した機能を持つ作業船となっています。(打設深度は最大で水面下60m程度まで可能)
「第31不動号」は、当時盛んであった沖合人工島をはじめとする埋立造成事業に対応するため、大水深・大深度施工を可能とする最新鋭のサンドコンパクション船として1991年に造船したもので、今日まで総延長約200万mの砂杭を打設しております。
その後、大規模な埋立造成事業に代わり、既設港湾設備の耐震化や機能強化が主流となっておりますが、輸送の国際競争力を高め、物流ネットワークを強化する政策とともに、大型のコンテナ船やクルーズ船の接岸を可能とする大深度岸壁の整備や耐震化が社会的要請となっています。こうした状況から、今後の海洋での地盤改良工事の必要性を見込み、今回リフレッシュを実施いたしました。
「第31号不動号」は、今秋より、横浜港で「新本牧ふ頭建設工事」に配備の予定です。
不動テトラは、今後、様々な海上プロジェクトへのサンドコンパクション船の適用に向けて積極的な営業を展開していきます。
お問い合わせ先
本技術についてのお問い合わせは、下記までお願いいたします。
株式会社 不動テトラ 地盤事業本部 技術部 TEL 03-5644-8534
本リリースについてのお問い合わせは、下記までお願いいたします。
株式会社 不動テトラ CSR推進部 TEL 03-5644-8575
第31不動号 主要仕様
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1.打設可能な砂杭仕様
- 砂杭径
- 1,000mm~2,000mm
- 砂杭ピッチ
- 2.0m~2.1m
(リーダーピッチ4.0~6.4)
- 打設深度
- 水面下60m級
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2.砂杭造成装置
- 連装数
- 3連装
- バイブロハンマ
- 300kW
- ケーシング
- 直径800mm~1,200mm
- 砂供給能力
- 250㎥/h・連
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3.船体構造
- 船体寸法
- 長61m×幅26m×深4.5m
- 排水量
- 3,965ton
- リーダー高
- 最大水面上73m
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4.機関部仕様
- 主発電機
- 800kVA×5台
- 補発電機
- 125kVA×2台
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5.作業船の操船性能、管理運用
〇ネットワーク型RTK-GPS測位(VRS方式)による作業船誘導
VRS(Virtual Reference Station)方式により、速やかに正確な位置情報を得ることができます。これまで必要であった固定局の設置が不要となり、測量作業が大幅に省力化されます。
〇作業船位置、回航情報システム
作業船の回航経路を記録・表示するシステム(全日本漁港建設協会)を導入しています。作業船の現在位置や回航履歴など、作業船の管理運用に必要な様々な情報がインターネットで提供され、パソコンやスマートフォンのブラウザで閲覧できるので、遠隔にある管理事務所などで、リアルタイムの情報を得ることが可能です。
6.船員・作業員の居住環境改善のため設備を一新
〇室内・作業照明設備のLED化
〇船室扉・サロン・食堂内装一新 〇厨房設備交換
〇女性トイレ設置、ウォシュレット設置 〇バスルーム改装
〇操縦室エアコン交換 〇各船室に専用エアコン設置安全祈願式典の様子 (7月30日)