2025.10.29
お知らせ

【日本初】建設現場の脱炭素を加速! 地盤改良工事で「バイオ燃料混合軽油」を全面適用

~ 従来燃料比でCO₂約24t削減、燃費性能も同等 ~

 株式会社不動テトラ(代表取締役社長 奥田眞也)は、事業主:株式会社デンソー様、元請会社:大成建設株式会社様のご協力のもと、「善明南新工場新設工事」の地盤改良工事(深層混合処理工法:CI-CMC工法を採用)で使用するすべての建設機械燃料にバイオ燃料混合軽油となる「B5軽油」を使用しました。地盤改良工事で使用燃料を全面的に「B5軽油」に切り替えたのは日本初となります。(当社調べ)
 「B5軽油」とは、通常の軽油に植物由来の再生可能な燃料(バイオ燃料)を5%混合したものです。バイオ燃料は燃やすとCO₂が発生しますが、そのCO₂は原料となった植物が成長過程で大気中から吸収したものに相当します。したがって、地球全体として排出量を増やさない「カーボンニュートラル燃料」として位置づけられています。通常の軽油と同じように使用でき、約5%分のCO₂を実質的に削減できる環境にやさしい燃料です。
 当工事での使用にあたり、事前に当社総合技術研究所(茨城県土浦市)にて1か月間の実証試験を実施し、出力性能や燃費に問題がないことを確認して臨んでおります。

 本取り組みは不動テトラ全体のカーボンニュートラル推進方針に合致しており、地盤改良部門においても積極的に取り組む姿勢を示すものです。当社は環境負荷を低減しながら安全で安心な社会基盤の整備を通じて、持続可能な社会の実現に引き続き貢献してまいります。

地盤改良工事施工全景

導入の効果

① CO₂削減効果
 今回の地盤改良工事では、2025年8月末時点で約180,000Lの燃料を使用しております。
 本現場でのCO₂排出削減量は約24t-CO₂となります。(従来の軽油使用時と比較)

② 燃費
 現場での施工において、燃費(燃料消費率)は従来軽油と変わらず、施工効率・品質・工程にも影響がないことを確認しました。これにより、環境負荷低減と同時に従来通りの施工を両立できることが実証されました。

地盤改良施工機本体へのB5燃料の給油状況

今後の展望

 今回の実績は、出光興産株式会社、並びに出光興産の特約販売店である有限会社伊藤砿油からの安定供給によるB5軽油を活用することで実現しました。今後も地盤改良でのバイオ燃料活用を検討・拡大していくとともに、将来的には再生可能ディーゼル(Renewable Diesel※1)やカーボンオフセット燃料(ICOF※2)といった新たな燃料の導入可能性についても検討を進めてまいります。

※1 植物由来の廃食油などを原料とし、水素化処理をしたCO2削減効果100%の次世代型バイオ燃料。
※2 ICOF=出光カーボンオフセットfuel:出光興産が販売する、カーボンクレジットにてオフセットされた燃料。