安全への挑戦

安全品質環境本部長メッセージ

建設業において、安全はすべてに優先させるべき命題であることは言うまでもありません。2022年度の労働災害発生状況は、死亡者数は昨年と比べ減少していますが、休業4日以上の死傷者数は増加しており、当社においても、休業が必要な災害が複数件発生しております。
2023年度は『三現主義で 見つける危険 手順の見直し 再確認』を最重点実施事項と定め、三現主義(現場に足を運び・現物を確認し・現実を知る)を徹底し、実際の作業に潜在している「不安全な状態・行動」を見つけ、対策を講じることで危険の芽を摘み取る活動をして災害防止を目指していきます。
また、安全・品質・環境の各マネジメントの仕組みを常に改善してその水準の向上を図り、経営トップ・店社・そして作業所が一丸となって、社内外の新しいニーズに対応していきます。

安全品質環境本部長 山本詔

安全品質環境本部長 山本詔

安全衛生方針

不動テトラ労働安全衛生マネジメントシステムを制定し、次の方針に基づき労働安全衛生活動を実践しております。

当社は、土木事業、地盤改良事業およびブロック環境事業の3事業が協調し、海に陸に、持続的な成長を目指します。それぞれの事業が社会に貢献し建設業に課せられた役割・使命を果たし、期待と信頼に応える企業となるべく努力します。
人命尊重の理念のもとに『安全最優先』で事業活動を行い、協力会社と連携して、労働災害、公衆災害の絶滅、工事事故の防止および労働者等の健康増進ならびに職場環境の改善に努め、社会からの信頼を得るとともに会社の永続的発展を目指します。

  1. 労働者等の協議・参加のもと危険源を除去し、労働安全衛生リスクを低減することで、安全で健康的な労働条件を提供し、労働者等の一人ひとりが意識を高め、安全衛生活動を自ら推進し、無事故・無災害の職場づくりを進めます。
  2. 職場でのリスクアセスメントを実行し、労働安全衛生マネジメントシステムの適切な運用により、負傷、疾病の防止および労働安全衛生マネジメントシステムの継続的改善に努めます。
  3. 心とからだの健康づくりに取組み、快適で明るく働きがいのある職場環境をつくります。
  4. 法的要求事項およびその他の要求事項を確実に順守します。
  5. 安全衛生方針の達成のため、安全衛生管理計画にて安全衛生目標を設定し、必要に応じて見直します。
  6. この安全衛生方針は、労働者等に周知するとともに外部の人にも公開します。

安全目標(2023年度)

死亡災害:0件
公衆災害:0件
度数率:0.95以内(統計内 休業4日以上)
強度率:0.10以内(統計内 休業4日以上)

衛生目標(2023年度)

  1. 定期健康診断および特定業務従事者(深夜業)健康診断の受診率100%
  2. 有所見者へのフォローの実施による二次検査受診率85%以上
  3. ストレスチェックテスト受検率90%以上
2023年度 安全衛生管理計画.pdf

安全成績

2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度
度数率 1.07 0.6 1.5 1.66 1.75
強度率 0.12 0.01 0.13 0.09 0.06
度数率全国平均(土木工事業) 1.54 1.61 0.88 1.74 1.73

度数率:100万延べ実労働時間当たりの労働災害による死傷者数で、災害発生の頻度を表します。
強度率:1,000延べ実労働時間当たりの労働損失日数で、災害の重さの程度を表します。
度数率全国平均(土木工事業):厚生労働省「労働災害動向調査の概況」より引用

近年の度数率、強度率はともに横ばい状態が続いております。
今後も安全衛生方針のもと、労働災害および公衆災害の撲滅、工事事故の防止を目指します。

体制・システム

安全衛生管理体制

安全衛生管理体制

ISO45001外部認証取得

2022年9月30日、ISO45001労働安全衛生マネジメントシステム認証を取得しました。
安全衛生方針に掲げる『安全最優先』のもと、協力会社と連携して、労働災害、公衆災害の絶滅、工事事故の防止および労働者等の健康増進ならびに職場環境の改善を目的として、労働安全衛生マネジメントシステムを継続的に運用しています。

労働安全衛生マネジメントシステムに基づく計画・実施・評価・改善(PDCA)サイクルの一環として、毎年度安全衛生管理計画を定め、その中で安全衛生目標および安全衛生重点施策を策定し、店社および作業所の取り組むべき内容を掲げ、実施状況を監視しています。

ISO45001認証の根幹である、「リスク及び機会への取組み」に重点をおき、独自帳票を毎年更新し、安全衛生パトロールや内部監査等でパフォーマンス評価を実施しています。

PDCAサイクル表

PDCAサイクル表

リスクマネジメント

建設作業所で働く人々の高齢化や外国人労働者が増加していく中で、安全衛生管理体制の構築は、ますます重要度を増しています。デジタル技術の活用による作業の省力化など、建設作業所の安全・安心の確保に向けての活動を始めています。
国土交通省四国地方整備局におけるDXモデル工事の取り組みの一環として開催された地元の業界向け現場見学会、小学生向けの「建設DX参観日」で当社からの提供技術「点群データを活用した構造物の施工管理」を紹介しました。

建設DX参観日

労使協議の場

組合側と経営者側で構成する「中央安全衛生委員会」をマネジメントレビューと位置づけ、安全衛生管理に関する事項を審議、決定しています。
さらに、拠点ごとに安全衛生委員会を定期的に開催し、災害事故の再発防止策の検討や法改正情報の共有等に取り組んでいます。

労使協議の場

安全教育(2022年度)

教育の種類 対象者 受講者数(名)
事業主研修 協力会社、工事部関連等 845
職長・安全衛生責任者(新規・再)教育 工事部員 100
安全教育 工事部員、協力会社 73
特別教育 工事部員、協力会社 166
安全教育(社内新人向け) 若手社員(1~3年目) 54
合計 1,238

安全衛生パトロール

定期的に作業所の安全パトロールを実施しています。経営者によるパトロールを安全週間、衛生週間、年末年始、年度末に行うほか、安全担当者や工事部課長によるパトロールは随時、協力会社を交えた災害防止協議会パトロールや協力会社合同パトロールも適宜実施しています。
パトロール時には、現場や書類を点検するほか、年度最重点実施事項を再確認し、直近の災害事例の展開と対策の周知を行い、安全管理の重要性を再認識させ、災害発生の防止に努めています。パトロール点検結果は関係者全員に水平展開し、安全衛生管理活動の活性化につなげています。

WEBパトロール

新しい取り組みとして、現場の遠隔パトロールを実施しています。定点カメラでは、台風の襲来時等でも遠隔で現場状況を確認することが可能になりました。頻繁に臨場するのが困難な現場や前回指導した箇所の確認については、現場社員が移動式カメラを装着して場内を巡回し、本社や支店の担当者が確認しています。

現場で使用する移動式カメラ
現場で使用する移動式カメラ
支店で映像を確認する様子
支店で映像を確認する様子

体験型安全研修

若手職員を中心に、危険感受性向上を図るためVRによる災害体験を実施しています。危険を疑似体験することで危険な箇所や作業のポイントをおさえることが可能となり、現場で起きる災害の未然防止に繋げます。

VRを用いた研修
VRを用いた研修

健康経営、衛生面への取り組み

  • 医務室による衛生講話(衛生セミナー)
  • 定期健康診断および二次検診受診率向上施策
  • ストレスチェック受検率向上施策
  • 健康管理事業推進委員会の活動

2023年度 衛生セミナー・衛生講話

実施月 事業所
9月 北関東支店、中部支店、九州支店、東京本店
10月 総合技術研究所、大阪支店、東北支店、北陸支店、東京機械センター、大阪機械センター
2023年度の主な内容
  • 目の生活習慣病・歯周病から身を守ろう ~あなたの「目」と「歯」は大丈夫?~

    健康寿命を延ばすカギ(ポイント)は目と歯の健康です。
    症状や疾病、予防策の情報提供を行っています。

  • 衛生目標経過報告
  • 予防接種に関する情報提供
  • 不動テトラ健康保険組合保健事業等に関する情報提供 等

海外労働者への労働安全衛生

地盤改良事業を中心に積極的な海外展開を行っています。
海外での不測の事態に備える危機管理体制を整備し、現地と本社が協力して海外での安全確保に最大限尽力するとともに、海外事業戦略に沿って緊急時の初動行動、連絡対応体制を確立しています。
海外危機管理基本マニュアルを整備するとともに、緊急事態が発生したことを想定した本社側の対応訓練を毎年ワークショップ形式で行うことにより、危機管理体制の見直しを行っています。

安全大会・安全表彰

毎年5~6月にかけて、本社では全社安全大会、各拠点においては安全衛生推進大会を実施しています。大会は各地区協力会と共催で、従業員と協力会社社員に年度安全衛生管理計画・重点施策を周知しています。また、安全衛生管理が優秀な作業所・協力会社への表彰を行い、安全衛生管理への意識を高めています。

安全大会・安全表彰