2023.09.27
お知らせ

3Dプリンタによるテトラポッドの造形を実施

3Dプリンタを利用したブロックによるカーボンニュートラルへの貢献

この度、不動テトラ(本社:東京都中央区、代表取締役社長 奥田眞也(おくだしんや))とPolyuse(ポリウス)(本社:東京都港区、代表取締役 岩本(いわもと)卓也(たくや)/大岡(おおおか)航(わたる))は共同で、3Dプリンタによりテトラポッド0.5t型相当の造形物を製作しました。今後、海洋環境における性能評価および環境共⽣機能効果検証を実施し、施⼯の省⼈化に加え、海藻類の着⽣促進効果によるCO2 吸収・固定量増加を図ります。

概要

昨今の3Dプリンタ技術の進歩は著しく、多分野でその適用性が模索されています。建設用3Dプリンタの開発は海外(オランダ・中国など)が先行していますが、日本国内においてもいくつかの企業により建設用3Dプリンタの開発や多岐にわたる用途の開発が取り組まれています。
当社はコンクリートブロックに関する事業において、働き方改革や生産性向上を目的としたDX、ICTを推進しており、また、低炭素材料の利用促進やブルーカーボンとなる海藻類の着生量増大等の環境課題にも取り組んでおります。これらの実現のため、3Dプリンタの持つ可能性についてかねてより検討しており、この度、建設用3Dプリンタによる様々な用途や新たな製品への展開を計画しているPolyuse社との共同研究を開始、両社の最初の取り組みとして3Dプリンタによるテトラポッド0.5t型造形物を製作しました。
3Dプリンタは、型枠を使用せずに複雑な形状を造形することが可能であり、コンクリートブロックに適用できる可能性は高く、課題を解決し実用化となれば、型枠を用いた現行の製作方法とは異なる利用が想定されます。

≪3Dプリンタの利用により期待される成果≫

  • 型枠賃貸事業を展開するコンクリートブロックの製作工程では、作業員の経験や感覚に頼る工程が多く、機械化が容易でない中、ICT 施工の適用による機械化、省人化、高効率化が期待できます。
  • ブロックの製作工程から現地への設置後数十年に至るまでの期間を対象としたCO2 排出量の低減、CO2 吸収・固定量の増加が期待できます。

3Dプリンタで造形したテトラポッド(0.5トン型相当)

今後の展開

3Dプリンタによるテトラポッド0.5t型造形物の製作に加え、主に以下の2つの事項を実施します。

① 3Dプリンタ用モルタル固化体の材料試験
3Dプリンタの造形方法の特徴である積層状に造形された3Dプリンタ用モルタル固化体について、海洋環境下における長期的な強度、耐久性を確認することを目的として様々な材料試験を実施しています。本研究は、国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所 港湾空港技術研究所との共同研究としての取組みです。

②3Dプリンタ用モルタル試験体の環境共生機能効果検証試験
海洋構造物におけるブルーカーボンへの期待が高まっていることから、主に海藻類の着生促進効果の確認を目的として、3Dプリンタで造形したモルタル試験体を使用した実海域における環境共生機能の効果の検証試験を計画しています。

 

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