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研究紹介

新しいブロックの開発

テトラポッドをはじめとする消波ブロックや根固被覆ブロックは、従来より四方を海で囲まれた我が国の国土保全に貢献してきました。
最近では、このような防災機能に加えて、ブロックにも環境創出などの機能が求められるようになってきています。
このような時代の要請により、更に研究を続けるとともに、主に沿岸域において築き上げてきた水理・環境・建設分野のノウハウを基にして、新しいブロックの開発を行っています。

新しいブロックは

  1. 経済性:経済性を向上して、構造物全体工費の節減に寄与します。
  2. 水理安定性:形状の工夫を行い、来襲波浪に対する高い安定性を確保します。
  3. 環境創出機能:形状を工夫して、ブロックから藻類等の着生基盤や海の小動物のすみかを提供し、より良い海域環境を創出します。
  4. 構造強度:形状の工夫や効果的な補強により、波浪やブロックの動揺等に対して充分な構造強度を確保します。
  5. 施工性:型枠の脱型やブロックの据付等の施工性に配慮しています。

新しいブロック -5つのコンセプト-
新しいブロック

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数値波動水路の海岸・港湾構造物の性能評価への応用

背景

海の波に関する理解は近年急速に進歩し、その背後にある力学的過程が解明されて、それを支配する基本事象の本質を捉えた定式化が可能となってきています。また、コンピューターに関するハードウェア、ソフトウェアの進歩は著しく、複雑な現象であっても定式化を行うことができれば、その解を求める能力は格段に進歩してきました。
そこで、海の波がかかわる諸現象をコンピューター上でシミュレートし、さらに海岸構造物の耐波設計にまで役立てるための数値モデルを開発することを目的として、「数値波動水路の耐波設計への適用に関する研究会」が組織され (1998~2000年) 当社も参加しました。そこで開発されたのが、数値波動水路CADMAS-SURF (SUper Roller Flume for Computer Aided Design of MAritime Structure) です。従来、多大なコストと労力を要していた水理模型実験による諸検討の一部を、このシミュレーションプログラムによって実施することが可能となってきました。

適用例

小段付き消波護岸と遊水部付き離岸堤の越波流量を比較するために、数値波動水路で設計波相当の波浪を作用させ、護岸背後への越波流量を調べました。
計算された小段付き消波護岸の越波量に比べ、遊水部付き離岸堤の越波量が少ないことがわかります。今回の検討条件では、小段付き消波護岸と比較して遊水部付き離岸堤の方が越波流量の低減効果が期待できることがわかりました。

小段つき消波護岸
小段つき消波護岸

遊水部つき離岸堤
遊水部つき離岸堤

越波量の比較
越波量の比較

遊水部つき離岸堤
遊水部つき離岸堤

小段つき消波護岸
小段つき消波護岸

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サンゴ増殖技術の開発

サンゴの幼生は海流等で遠くまで運ばれることが判明しています。しかし、実際には波の衝撃による卵の破壊、海岸への打ち上げ、着底場所がない沖への散逸などにより、その多くが着底前に死んでしまいます。また、地形的に構造物の陰となり幼生の供給が不十分な場所では、自然の治癒力に任せていては急速な環境変化にサンゴの増殖が追いつかず、サンゴ礁が再生されにくくなっています。
このような背景のなかで、当社は自然の治癒力を手助けすることでサンゴ礁を回復させる技術の開発に取り組んでいます。

サンゴ礁の回復
サンゴ礁の回復

1. 有性生殖を利用したサンゴ増殖技術

有性生殖を利用することで、移植元のサンゴ礁のダメージを小さく、広範囲に移植できます。また、特定の種に偏らず、産卵海域のサンゴ群集に近づけることができます。

サンゴの卵を有効に利用するため、一時的に静穏域に設置したシート内で幼生まで育成した後、大量に運搬し、効率よくサンゴを移植する方法を開発しました。
具体的には、一斉産卵後に海面から卵を採取し、幼生になるまで中間育成します。その後、サンゴ礁造成場所まで幼生を運搬し、付着基盤に着底させます。付着基盤は、幼生が抜け出ないネットで覆い、そのネット内に幼生を放流し、基盤1基 (エックスブロック1t型) に数千個のサンゴの幼生を着底させることに成功しました。約3年半後には着生数は減少しましたが、1mm足らずだったサンゴは大きいもので直径約10cmに成長しており、この技術が有効であることが確認されました。

2. 防波堤直立壁におけるサンゴ着生実験

サンゴの幼生が着底しやすい基盤形状を把握するために、素材、形状、表面凹凸が異なる基盤を使用して、様々な環境下で着底実験を行っています。その一例として、防波堤背後の直立壁に凹凸形状の異なるプレートを取り付けました。数ヶ月後には自然に加入したサンゴが観察されました。約3年半後にはプレート上に多くのサンゴが着生し、数cmの凹凸にサンゴが着生しやすいことを確認しました。

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海のオアシスを創る不動テトラの技術「藻場」

藻場とは、コンブ、ワカメ、アラメなどの大型海藻が繁茂する場所であり、海域の生物生産量を増大し、魚介類の住み場や餌場を提供するので豊かな生態系を形成します。また、海水中の窒素やリンを吸収し、海水を浄化します。
当社は、ブロック事業とともに長年にわたり藻場の造成に携わってきました。
事前調査、計画、施工、モニタリング調査まで一貫した技術を保有しています。

藻場造成の対象
漁業を目的とする藻場造成だけでなく、海岸構造物である防波堤や護岸、離岸堤などの緑化も実施します。

 

 

長年にわたる藻場造成やモニタリング調査により得られたデータを基に、藻場造成を確実にする種々の要素技術を開発してきました。
藻場が形成されない主な原因として、食害の影響、種の供給源不足、水質の影響等が挙げられます。事前調査により原因を把握し、それに対応する要素技術を用いることにより、早期の藻場形成が可能となります。

【磯焼け現象】
近年、藻場が大規模に消失する「磯焼け」と呼ばれる現象が、全国各地で発生しており、水産業に影響を与えています。
水産庁は、「磯焼け」現象の具体的な対応策を系統的にまとめるため、平成16年度から平成18年度の3年間にわたる「緊急磯焼け対策モデル事業」において「磯焼け対策検討委員会」を設置し、「磯焼け対策ガイドライン」を策定しました。当社は、このガイドラインの策定に参加しました。

磯焼け対策ガイドライン」は、水産庁のホームページにて公開されています。

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