Project Story.02

地盤改良事業ストーリー

技術者のアイデアを次々に形にしていく。自由な社風だからこそ生み出せる画期的な新工法。

今給黎 健一

地盤事業本部 開発部開発課
2003年入社

固化材スラリーを高圧噴射し、
建造物をそのままに地盤改良できる新工法

私は地盤改良事業における新しい工法の開発に携わっています。最近、私が開発に関わった新しい工法の一つを紹介しましょう。FTJ-FAN工法(揺動式複流線固化材スラリー噴射攪拌工法)と呼ばれるものです。土の中に固化材スラリーを高圧で噴射し、噴射方向を制御することで、扇形あるいは矩形断面の改良体を造成するものです。
既設の建造物の下の地盤が緩く、液状化や沈下の心配があるようなところで、建造物を移築することなく、そのまま地盤改良できるメリットがあり、経済性に優れていることから、すでに複数の現場で活用されています。
この工法の開発で難しかったのは、現場の土質と施工時間(噴射時間)の関係を最適に設定するところです。簡単に言えば、固い土質だと噴射しても固化剤スラリーが届きにくい。土質によって施工時間の設定を変える必要があったのです。また、噴射装置の先端のノズルの形状も工夫が必要でした。
開発に着手してから工法を確立するまで約1年半かかりましたが、初めて茨城県の現場に適用された時は嬉しくもあり、また大役を果たせたという安心感にも包まれました。

常識を覆す新工法の開発で、
世界の地盤改良技術をリード

不動テトラは地盤改良技術の開発に、約60年前から取り組んでいて、1956年に世界で初めてサウンドコンパクションパイル工法(SCP工法)を開発、これは学術名にもなっています。「コンポーザー」(商標名)として特許を取得し、事業展開を始めました。
その後も数々の新工法を開発してきましたが、画期的なのは1996年に誕生した無振動低騒音型SCP工法です。これは「SAVE(Silent Advanced Vibration-Erasing)コンポーザー」と名付けられました。「地盤は振動があるから締め固まる」というそれまでの常識を覆す工法で、都市部での工事に採用されています。この工法で対策された土地は、東日本大震災においても液状化を免れ、効果が実証されました。その後2009年には、高分子剤と砂を混ぜたドロドロの液体を注入して砂杭にする「SAVE-SP工法」も開発、施工機も小型化され、施工現場の性質に応じた工法を選択できる体制が整っています。
不動テトラが次々と画期的な工法を開発できているのは、技術者のアイデアを尊重し、自由に試そうとする社風にあると思います。この社風が守られる限り、今後もユニークな発想による新しい工法が開発されていくでしょう。技術者としてはとてもやりがいがあり、面白いフィールドだと思います。

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